豊森なりわい塾も、今回で10回目。全部で20回ですので、ちょうど折り返し地点です。
前回(1月)は森林がテーマでしたが、今回は「農と食をどう考えるか」がテーマです。二日間通して、さまざまな角度から考えました。
【1日目:2月27日(土)】
初日は、「世界レベルでの食の話」から「生産現場の事例紹介」まで、幅広い内容でした。
◆日本と世界の「食と農」
トップバッターは、講師の駒宮博男さん。「成長の限界 人類の選択」(著者:ドネラ・メドウズ他、ダイヤモンド社)のシミュレーションによるグラフを見ながら、人類はすでに限界に達しつつあるというお話を聞きました。そして、地球を持続可能な形にしていくためには、まず身近な小地域から持続可能社会を構築すべきである というお話でした。
続いて、野菜茶業研究所の篠原信さんからお話を伺いました。篠原さんのお話は、「現代の農業は石油資源に過度に依存している。石油がなければ、日本の食糧供給力は3000万人分しかなく、9000万人は餓死する」というショッキングなお話でした。自分たちで農業技術を身につける必要性や、なんとか日本の自給率を高める必要性を感じました。
参考→篠原さんの書かれた記事
◆生産現場の事例紹介
午後2時からは、うってかわって、生産現場の事例紹介でした。若手の二人の農家から、お話を聞くことができました。
まず、(株)M-easyの竹内匡史さんから、豊田市旭地区で行われている「日本再発進!若者よ田舎をめざそうプロジェクト」をご紹介いただきました。また、竹内さんが大学のときから、農業に関わるようになった経緯もお話いただきました。
続いて、豊田市で自然農をやっていらっしゃる松本自然農園の松本直之さんからお話を伺いました。松本さんが脱サラして農業をはじめることになったきっかけや、現在の経営状況など、数字まで見せてくださり、具体的な話をしてくださいました。
その後は、今回の4人の講師の方たちが勢ぞろいし、会場からの質問を受けながら、ディスカッションを行いました。
日本と世界の「食と農」の話のときは、衝撃的な事実をつきつけられて大きなショックを受けたのですが、午後の若手農家の方々のお話を聞いて、明るい希望が見えたように思いました。
【2日目:2月28日(日)】
2日目は、四部構成で進められました。
◆豊田市における農業の現況と施策について
まずは、豊田市産業部農政課の安藤さん・岡田さんより、豊田市の農業政策についてお話を伺いました。農業基本計画の話からはじまり、中山間地域を対象とした施策、新規就農支援、耕作放棄地対策、農地転用などの話を伺いました。行政の政策をこのようにまとめて聞く機会はなかなかないので、とてもいい機会になったと思います。
◆農産物流通と自給支援の取り組みについて
続いて、(株)愛農流通センター 及び NPO法人矢作川自給村稲穂の里 の池野雅道さんよりお話を伺いました。池野さんからは、池野さんが愛農流通センターをはじめることになったきっかけや、NPO法人矢作川自給村稲穂の里をはじめることになったきっかけをお話いただきました。「人間は土からできた食べ物でしか生きられない」「国がどういう政策を取ろうが、地域で生き残っていくには」「覚悟がないと生きていけない」といった話を、話してくださいました。
◆農産物直売の事例紹介
次にお話いただいたのは、山口農産物等直売組合の楯忠夫さんです。長野県から岐阜県に越県合併した旧・山口村の賤母(しずも)道の駅にて、直売所を運営されています。農家の農産物を毎日集荷する仕組みなど、直売組合での取り組みについてお話いただきました。
◆豊森相談室「食と農」編
最後に、受講生からの相談に対してゲスト講師がコメントするという形式での、豊森相談室を、前回の森林編に引き続き、行いました。
受講生からの相談を、大きく4グループに分けて行いました。
・農産物の生産者の立場から、地域の耕作放棄を食い止めるには?
・農産物の流通・加工に関して
・自給的農に関して
・食育に関して
相談を受ける講師は、池野さん・楯さんに加え、足助の小沢庄一さんです。
受講生の想いに対して、「そんな甘い考え方じゃだめだ!農産物を売り方を考えるだけでなく、自分の生き様をどうしたいか考えなきゃだめだ!」という厳しい意見も飛び交い、白熱した相談が繰り広げられました。
二日間を通じて、食と農について、さまざまな角度から見ることで、より理解が深まったように思います。



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